DIYチャレンジ!障子の張り替え方
DIYチャレンジ!障子の張り替え方

そろそろ障子を張り替えたいけどどこの業者に依頼したら良いか分からない…そんな方は、思い切ってDIY張り替えに挑戦してみるのもおすすめです。時間や場所、体力は必要になりますが、業者よりも費用は安く抑えられるでしょう。広いスペースを確保し、ケガに注意しながら行うと良いですよ。今回は、自分で障子を張り替える際の手順などについてご紹介します。張り替え時期の目安や手入れ方法についても解説するので、ぜひ参考にしてみてください。
障子張り替えの目安
張り替えの目安は、障子の寿命がきた時や、破れや色あせが目立ってきたタイミングで行うのが良いでしょう。年数が経つと、障子はだんだんと劣化していきます。劣化することで見た目だけでなく機能面も衰えていくので、目立つ修繕ポイントがなくても張り替え時期の目安を知っておくと良いですよ。また、使用年数が浅い場合でも、子どもやペットのいたずらによる穴などが増えてきた場合は張り替えを検討するのがおすすめです。
目安は5年前後
障子の寿命は意外と短く、5年前後と言われています。使用する場所にもよりますが、直射日光の良く当たる場所だと日焼けや色あせの原因になりやすく、もう少し早まる場合もあります。寿命に関わらず、障子の劣化が目立ってきた場合はその時点で張り替えを検討しても良いでしょう。張り替えをした後の新たな穴空きが心配な方は、破れる心配のないプラスチック障子紙などがおすすめです。UVカット加工されたものなら日焼けの心配も軽減できるでしょう。
破れ、色あせが目立ってきたら張り替えどき
子どもやペットのいたずらで障子に穴が空き、直すのが面倒だからそのまま放置している方は多いのではないでしょうか。穴が増えるにつれて障子紙自体が破れやすくなり、見栄えも悪くなります。障子ならではの機能性も損なわれるため、使用年数に関わらず、穴や破れが目立ってきたら張り替えを検討するようにしましょう。また、経年劣化が進むと、障子紙が組子から剥がれて破れの原因となることもあります。日焼けによる変色や汚れの蓄積など、見た目にも変化が出てくるため、そのような状態が目立ってきたら張り替えを行うと良いでしょう。
障子の張り替えにチャレンジしよう
障子を張り替える際は、まず障子の取り外しから剥がす作業、貼り付ける作業などが必要になります。専門的な道具や技術は特に必要ないので、DIYで行うことも可能です。
- 障子紙
- 障子用ノリ
- 障子用剥がし液
- カッター
- 定規
- タオルや雑巾
- 霧吹き
- 仮止めテープ
- ヘラなど
障子の外し方や張り替え手順を覚えておけば、自分で作業できるようになるでしょう。ケガが心配な方は、耐切創手袋などを使うのがおすすめです。
障子の取り外し
障子を取り外す際は、まず上方向に持ち上げ、下部分を手前に引くようにします。網戸などを取り外す要領にも似ていますが、建物の歪みや湿度によっては取り外しにくい場合もあるので、様子を見ながら慎重に行うようにしましょう。障子を張り替えた後は、障子を傾けながら上部分を合わせ、下部分をはめこむようにします。通常よりもサイズの大きい障子の場合は複数人で行うと良いですよ。
雪見障子・猫間障子の取り外し方
雪見障子や猫間障子は、障子の下部分にガラスがはめこまれたタイプのもの。特に猫間障子はガラスの外側にスライド式の小障子があるため、その部分の取り外しも必要になります。小障子の場合、スライド部分の左右どちらかの溝が深くなっています。小障子を上に上げた状態で、深い溝の方向へ押すことで逆側が外れ、小障子全体を取り外せるようになります。障子を張り替えたあとは、再度溝が深い方向へ小障子を入れ、逆側をはめると取り付けられます。一般的な障子の取り外し方の横バージョンとして覚えると良いですね。
障子紙の剥がし方
- 障子の裏側からノリの装着部分に剥がし液を塗っていきます。剥がし液がない場合は、木枠を霧吹きなどで濡らしても良いでしょう。
- 5分ほど置いたら端からゆっくりと障子紙を剥がしていきます。障子紙が劣化していて剝がれにくい際は、細い筒状のものを巻き付けながら行うのもおすすめです。
- 全部剥がし終わった後は、硬く絞ったタオルや雑巾で剥がし残しを拭いていきます。拭き取れない場合はヘラなどを使います。
- 最後は室内で良く乾燥させるようにしましょう。
障子紙の貼り方
- 障子紙を上桟にセットし、両端と真ん中をマスキングテープなどで仮止めします。
- 桟に沿ってノリを塗っていきます。均等に塗るために、ローラーやハケなどを使用するのも良いでしょう。
- ノリを塗り終わったら障子紙を伸ばし、全体的に貼り付けていきます。真ん中から端へシワを伸ばすように、手の平やヘラを使って丁寧に撫でていきます。
- 余分な部分をカットします。定規やカッターを使いながら、ケガをしないようゆっくりと行うようにしましょう。
- 最後に仮止めや余分な紙部分を取り除けば完成です。
張り替え後は十分に乾かして
一連の貼り付け作業が完了したら最後は全体的に軽く霧吹きをかけ、立てかけて良く乾燥させましょう。室内の日陰になる場所で時間をかけて良く乾燥させるのがおすすめです。障子の様子を見つつ、紙全体が乾いてパリッとした状態になったら完成です。
ついでにお掃除
水回りや部屋の掃除と違い、障子を手入れする機会はあまり多くないのではないでしょうか。特に劣化や穴が目立つ障子紙とは違い、引戸や敷居部分の汚れはついつい見逃しがちです。障子を張り替えた際に「ついで掃除」を行うことで、障子から敷居部分まで全体を清潔に保つことができますよ。黒ずみやすい部分やホコリがたまりやすい部分など、場所によって掃除の仕方は変わります。それぞれの部分に合わせた掃除方法を知っておくと良いでしょう。
引手の汚れは消しゴムで落とす
引手は手垢などが付きやすく、意外と汚れている部分です。特に使用頻度が高い場所の障子や、使用人数が増えるほど汚れも溜まりやすくなるでしょう。木製の引戸に、水拭きや洗剤を使用するのはおすすめできません。白い消しゴムで優しく汚れを消すようにこすり、汚れや黒ずみを目立たなくしていく方法が良いでしょう。ただし強くこすりすぎると誤って障子紙を破いてしまう恐れがあるので、力加減には注意が必要です。
敷居のホコリを取り除く
敷居とは、障子をはめ込むために設けられた下部分の溝のことです。床と並行なので掃除機がかけやすく、比較的掃除しやすい場所ではありますが、溝にたまった細かいゴミやホコリをとる必要もあります。溝にはペットの毛や小さいホコリなどが蓄積しやすいため、気づかないうちに汚れていることがあります。ブラシの付いた掃除機をかけるのも良いですし、細かい部分は歯ブラシや竹串を使って掃除すると良いですよ。
自分で張り替えが難しければプロに依頼も検討しよう
自分で張り替えを行う場合、費用はそれほどかかりませんが、時間や体力が必要なので、DIY初心者の方にはハードルが高いかもしれません。また、カッターなどを使用するので慣れていない方はケガにも注意が必要です。自分で張り替える自信がないという方は、思い切ってプロに依頼するのがおすすめです。プロに依頼する場合の相場は、大体3,000~8,000円ほど。障子紙の種類や障子の大きさによって費用は異なるので、見積もりを依頼してみると良いでしょう。失敗による張り直しなども心配もないので、費用よりも出来栄えやスピード感を重視する方はプロに依頼するのがおすすめです。
まとめ
難しそうに見える障子の張り替え作業も、手順さえ覚えれば自分で行うことが可能です。張り替えに必要な道具はホームセンターや100円ショップなどで手に入るものばかり。お金をかけずに行いたい方は、DIY張り替えに挑戦してみましょう。

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